多田 今季国内初戦 100Mは10秒29「完璧ではないが、中盤以降に伸びている感じがある」

[ 2018年3月29日 17:19 ]

陸上短距離の多田修平(21=関学大)が29日、今季国内初戦となる奈良市記録会(奈良市・ならでんフィールド)の男子100メートルに出場し、10秒29(向かい風0・8メートル)だった。2本走り、1本目は10秒42(向かい風2・4メートル)だった。

 「完璧ではないが、中盤以降に伸びている感じがある。いい練習ができている」

 スタート後数歩の歩幅を広くすることと、腕の振りを抑える新フォームに新たに取り組んでいる。写真撮影が趣味の芸術肌スプリンターの心が奪われるほど、満開の桜が競技場を彩る中で走ったこの日。「腕の振りまでは意識がいかなかった」というものの、後半部分の加速は実感できたようで手応えを感じていた。

 周囲の変化も顕著だ。主催者によると、スタンドで観戦した人は約4000人。出場選手を含めて大勢が注目した。

 「去年はガラガラでした。自分でエントリーをして、1人で(会場に来て)1人で帰りました」

 まだ無名だった昨年もこのレースが国内初戦だった。1年で日本歴代7位の10秒07を出すまでに成長し、取り巻く環境が大きく変わったことを改めて実感した。「たくさんの人が来てくれて、もっと強くならないとという気持ちが強くなりました」。活況を呈する短距離界。関西のエースはこれから存在感を増していく。

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2018年3月29日のニュース