“フジヤマ”日本一!準決メダリスト対決制し一気頂点、世界切符

[ 2018年3月19日 05:30 ]

カーリング全農日本混合ダブルス選手権最終日 ( 2018年3月18日    青森・みちぎんドリームスタジアム )

カーリング全農日本混合ダブルス選手権最終日 準決勝の試合前、テレビカメラにポーズを決める(左から)清水、吉田知、藤沢、山口
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 “フジヤマ”が日本一に駆け上がった。平昌五輪の女子で銅メダルを獲得した藤沢五月(26)と同男子8位のSC軽井沢ク・山口剛史(33)のペアは、準決勝でLS北見・吉田知那美(26)SC軽井沢ク・清水徹郎(30)組とのメダリスト対決で勝利。決勝はチーム平田を下して初優勝し、世界選手権(4月21日開幕、スウェーデン)の代表に決まった。

 異次元の強さで日本の頂に到達した。藤沢と山口の“フジヤマ”は、直前の軽井沢合宿の練習試合で5戦全勝。今大会は1次リーグから8戦全勝でペア結成以降、13戦全勝と国内にライバルは存在しなかった。日本協会の推薦枠で出場し、メダリストの貫禄を見せつけた。藤沢は「負けそうな試合になった時にどういう雰囲気になるか気にしていたけど、結局全部勝っちゃった」と笑みを浮かべた。

 銅メダルを獲得した平昌五輪からの凱旋試合。注目がピークに達したのは準決勝だ。LS北見のチームメート・吉田知と清水のペアと激突。6―6で迎えた第7エンドに4点奪うと、最終第8エンドのラストショットで藤沢が観衆を魅了した。ハウス(円)内にあった相手ストーンを3つ同時にはじき出す「トリプルテークアウト」に成功。メダリスト対決に「緊張した」と振り返ったが、「一番いい試合ができた」と納得の表情だ。

 チーム平田との決勝も9―2で完勝。日本最高のショット精度を誇る藤沢と、日本で最もパワフルなスイープが武器の山口が組めば“鬼に金棒”だった。試合を重ねるごとに2人のコンビネーションは熟成し、山口は「“藤沢マニュアル”ができてきてるんで」と不敵に笑っていた。試合中、ぶつぶつと小言が多い藤沢に対し、山口はLS北見おなじみの「そだねー」と相づち。ある程度聞き流すことで、言い合いなどのトラブルを回避した。

 日本選手権を制し、世界選手権の代表に決まった。LS北見は4月にカナダでワールドツアーに2大会出場するが、藤沢はチームを離れて世界選手権に挑む。「ちゃんと集中して、いいところまで行ければ」と気合を入れれば、山口は「目標は金メダル!」と高らかに宣言。日本に敵なしの“フジヤマ”が、世界の頂へ歩を進める。

 ▼混合ダブルス 4人制は10エンドまで行われるが、男女1人ずつが組む混合ダブルスは8エンドまで。各エンド8投の4人制に対して、ストーンを置いた状態で始める混合ダブルスは各エンド5投で行う。1人が1、5投目を担当し、もう1人が2〜4投を投じる。

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