【有森裕子の目】関根 最後まで積極的レースしたことで好結果

[ 2018年3月12日 09:26 ]

名古屋ウィメンズマラソン ( 2018年3月11日 )

名古屋ウィメンズマラソンで日本勢最高3位の関根花観
Photo By 共同

 前評判の高かった選手たちがそろって沈んでしまったのは少し残念でしたが、その中で関根さんは最後まで積極的なレースをしたことが好結果につながりました。フォーム的には元々前傾するタイプで、以前は疲れてくると腰が落ち、パタパタ走る状態になってしまうようなところがありましたが、前傾をうまく残しながらフォームを改善することで、上りにも下りにも対応できる安定した走りができるようになりました。体力的に厳しい終盤でも上体をきちんと使えていたし、ストライドも最後まで縮まらなかった。初マラソンとしては十分に素晴らしい走りでした。

 今季は若手の有望選手が何人か現れ、マラソン界が久しぶりに活気づいているように見えます。東京五輪に向けてMGCという目標ができたことで、選手たちも今までのようにただ何となく走っているのではなく、やらなければいけないという気持ちを再認識することができたのでしょう。ぜひ、いい流れを続けていってほしいと思います。(92年バルセロナ五輪銀メダリスト)

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2018年3月12日のニュース