【平昌パラ・注目選手紹介】三沢拓 昨年末の左足骨折から奇跡の復活

[ 2018年3月9日 09:11 ]

9日開幕 平昌パラリンピック

公式練習するアルペンスキー男子立位の三沢拓
Photo By 共同

 昨年末のW杯オーストリア大会で負った左足骨折の大ケガから奇跡の復活を果たし、日本代表へ滑り込んだ。「今までやってきたものをそんなに簡単に諦められないでしょ」。不屈の闘志で平昌切符をつかみ取った片足を切断したスキーヤーが大舞台で輝きを放つ。

 トリノ大会から連続出場しているが、いまだパラリンピックでのメダルはない。「この大会でメダルを獲って、過去3大会とは違うものにしたい」と目の色を変えている。

 W杯初戦で切断している左足の大腿骨頸部(けいぶ)を骨折。ボルトを3本入れたが、軸足の右足ではなかったのが三沢を救った。手術から2日後にはつえを突いて歩くまでに回復。1月下旬には通常のフィジカルメニューをこなすまで戻した。

 昨春から順大大学院に進学。競技だけではなく、スポーツとの関わり方についても新たな発見があった。「元五輪選手などもいて刺激を受けている」と新鮮な気持ちで平昌に挑む。

 ◆三沢拓(みさわ・ひらく)1987年(昭62)7月12日生まれ、長野県出身の30歳。6歳で交通事故に遭い左脚を膝上から切断。小学5年からアルペンスキーを始め、15歳で世界大会に出場した。トリノ大会から3大会連続出場。最高成績はトリノ大会男子回転の5位。SMBC日興証券所属。

続きを表示

2018年3月9日のニュース