リオ五輪女子200平で金、金藤が引退 進退に迷った末決断

[ 2018年3月8日 05:30 ]

2016年リオ五輪競泳女子200メートル平泳ぎで優勝し、金メダルを手に笑顔の金藤
Photo By 共同

 16年リオデジャネイロ五輪の競泳女子200メートル平泳ぎ金メダリスト、金藤理絵(29=Jaked)が7日、現役引退届を日本水泳連盟に提出した。所属スポーツクラブが発表した。16日に岐阜市で記者会見する。

 1メートル75の恵まれた体を生かした大きな泳ぎで頭角を現し、東海大2年で出場した08年北京五輪7位。09年に自身初の日本記録となる2分20秒72をマークしたが、腰痛などに苦しみ、12年ロンドン五輪は出場を逃した。16年4月の日本選手権で2分19秒65の日本記録を樹立して臨んだ2度目の五輪で、同種目の日本勢では92年バルセロナ五輪の岩崎恭子以来となる金メダルを獲得した。

 リオ五輪後は競技続行か引退かで揺れた。当初は「(20年東京五輪に)競技者として携わることは考えられない」と話していたが、17年3月に同年の日本選手権欠場を決めた際には「東京(五輪)が最終目標になる可能性もなくはない」と話し、第一線での活動に含みを持たせていた。

 「理解力も筋力も今が一番伸びている。金藤理絵はまだまだ。20年東京の方が強いと思う」と語っていた加藤健志コーチの引き留めもあり、現役続行か引退かの結論を先送りにしてきたが、その後はレースから遠ざかり、母校の東海大での指導や子供たちへの普及活動などに励んでいた。18年の代表選考が懸かる日本選手権(4月3〜8日、辰巳)を前に、引退を決断した。

 ◆金藤 理絵(かねとう・りえ)1988年(昭63)9月8日生まれ、広島県庄原市出身の29歳。小学校3年生で水泳を始め、三次高3年で06年インターハイ女子200メートル平泳ぎ優勝。東海大2年で08年日本選手権200メートル平泳ぎ2位となり北京五輪出場権を獲得。北京五輪で7位。16年リオ五輪で優勝した。同種目では1936年ベルリン五輪の前畑秀子、92年バルセロナ五輪の岩崎恭子に続く3人目の金メダルに輝いた。1メートル75、64キロ。

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