大相撲新弟子検査に空手日本一 20年東京五輪有望株も角界へ

[ 2018年3月4日 05:30 ]

新弟子検査を終え、力強く抱負を語る神谷
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 大相撲春場所(11日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査が3日、大阪市内で行われた。極真空手日本一の経歴を持つ神谷元気(15=陸奥部屋)ら未経験者の有望株も目立った。昨年の全日本選手権3位で三段目100枚目格付け出し資格を持つ日大の木崎伸之助(22=木瀬部屋)ら、43人全員が体格基準をパス。受検者は内臓検査の結果を待ち初日に合格者が発表される。

 異色の武闘派が角界の門を叩いた。この日、新弟子検査を受けた神谷は、昨年の極真空手13、14歳の部で日本一に輝いた逸材。国際大会で準優勝した経験もある。最も得意という蹴り技は、土俵では使えない。それでも「突きとか、掌底打ちは似ている。そこは生かしたい」と空手戦法で関取を目指す。

 転身のきっかけは、持ち前の負けず嫌いの性格からだった。この冬、担任の先生に連れられて、陸奥部屋が毎年恒例で行っている宮崎合宿に1週間の“体験入門”。そこで衝撃を受けた。

 「全然、かなわなかった。それが悔しくて」。通っていた空手道場では「相手がいなかった」と、悩んでもいた。しかし、相撲には強豪がわんさかいる。その事実を肌で知り、入門を決意した。

 空手は2020年東京五輪の正式種目にも採用された有望競技だ。当然、周囲は角界入りに反対。「大人になっても(空手で)いいところにいける、と言われたけど、相撲に決めていた」。決心は揺るがなかった。

 目標とする力士は、強烈な突き押し、喉輪が持ち味の玉鷲。極真空手仕込みのメンタルと強じんな体で、真っ向勝負を挑む。

 ◆神谷元気(かみたに・げんき)2002年(平14)6月18日生まれ、宮崎県児湯郡川南町出身の15歳。小2から空手を始め、川南町立国光原中1年のときに東京で行われた極真空手の国際大会で準優勝。昨年の極真祭「全日本青少年空手道選手権大会 13・14歳男子 +55キロ級」で優勝。現在の段位は極真空手初段。1メートル83、121キロ。陸奥部屋。

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