カー娘の野望「国技に!」歴史的銅獲得もさらなる使命語った

[ 2018年2月27日 05:30 ]

平昌冬季五輪 日本選手団帰国

<冬季五輪日本代表選手団帰国会見>笑顔の(左から)吉田夕梨花、鈴木夕湖、吉田知那美、藤沢五月、本橋麻里
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 ひときわよく通る声を日本列島に響かせた“カー娘”から新たな野望が飛び出した。カーリングの国技化宣言だ。98年長野での五輪正式種目採用から20年。サードの吉田知は「私たちだけで獲ったメダルではなく、20年の間の先輩たちがつないでくれたメダル。まだまだマイナースポーツのカーリングを、日本の国技にするくらい努力をしていきます」とびっくり公約を掲げた。

 スキップ藤沢が平昌出発前に目にしたのは、テレビから流れるメダル獲得予想のパネル。「カーリングの(メダル獲得)予想が出ていなかったことは悔しくもあり、正直、楽できると思っていた」。ところが予想を覆す大躍進で“期待値”を超えてみせた。「信じてやっていけばメダル獲得も夢でない、と戦い続けてきた結果です」と胸を張った。

 空港では「こんなに小さいんだね」「可愛い!」というアイドルに掛けられるような歓声も飛び、熱烈歓迎に一瞬驚いた表情を浮かべた5人娘。きょう27日に行われる報告会では、日本選手団の“トリ”で登場する。だが、フィーバーを一過性にするつもりはない。リードの吉田夕は「4年に一度のスポーツと言われているけど、常に注目してもらえるようにしていきたい。私たちのように体の小さい方にも、子供たちにもカーリングを始めるきっかけにしてほしい」と力を込めた。

 公式会見ではメンバー全員で何度も顔を見合わせ笑い声を上げるなど、団結力の強さが垣間見えた。控えに回った本橋主将が「準決勝で韓国の最後のドロー(円内にストーンを置くショット)は、やられたという気持ちに加えて感動を覚えた」と話すと、メンバーは大きくうなずいた。「個人としては悔しい思いも残っているが、私もチームもまだ強くなれると思った」と応じたセカンド鈴木を確認した31歳の本橋は「メダルは歴史的快挙だけど、頑張ったねという意味と、まだまだ頑張れるよ、という意味だと思う」とさらなる活躍を誓った。

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2018年2月27日のニュース