カー娘、誇りの銅 スキップ藤沢“次は世界一”さらなる進化誓う

[ 2018年2月26日 05:30 ]

平昌冬季五輪 カーリング女子 表彰式 ( 2018年2月25日 )

メダルを手に笑顔のLS北見
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 平昌五輪が25日、17日間の熱き戦いを終え、閉幕した。カーリングで日本初の表彰台となる銅メダルを獲得した女子の日本(LS北見)も閉会式に参加。光と音楽に彩られた舞台を満喫した。午前のメダルセレモニーではチームを創設した本橋麻里(31)は涙が止まらず、スキップの藤沢五月(26)は世界一へさらなる進化を誓った。

 日本カーリング界の歴史を塗り替えた5人が、手をつないで表彰台へジャンプした。午前に行われたメダルセレモニー。最高の笑みを浮かべていた本橋だが、これからかけてもらう銅メダルが目に入ると涙腺が決壊。「感情のままに涙があふれてきた。(メダルは)重みがある」。出番はなくてもチームを支えた31歳は、「主人や息子にまずメダルをかけてあげたい」と目元を拭った。

 18歳で北海道北見市を離れた。当時は北見でカーリングを続ける環境がなかったから。チーム青森で06年トリノ、10年バンクーバー両五輪に出場した。10年8月、故郷に戻ってLS北見を創設。当時を思い返すと、また涙があふれた。「もう戻ってくるなと言われると思っていた。また戻ってくることができて、こんな可愛い後輩たちに出会えた」。藤沢、吉田知、鈴木、吉田夕。キュートで頼れる仲間が近くにいた。

 前日(24日)の英国との3位決定戦。最終第10エンドに相手スキップの失投で勝負が決まる展開に、「負けたと思った」と話していた藤沢も、セレモニーを終えると快挙達成の実感が湧いてきた。「メダリストになったんだなあって。チームを誇りに思う」。メダルの重みについて問われると「首が凝りそう」と笑った。

 9日の開会式に続き、この日の夜の閉会式にも参加した。チームメートらと笑顔で記念撮影に納まり、音楽に合わせて体を揺らした。夢舞台で満足感に浸る一方、闘志に火が付いたことも感じている。スウェーデンが韓国を下した決勝を会場で観戦。「決勝を見てしまうと、あの場にいたかったなって。メダリストになったけど、この悔しさは忘れてはいけない。もっともっと自分たちを高めれば、世界一にも少しずつ近づいていくんじゃないかな」。黄金の輝きを求め、LS北見は前進を続ける。

 ≪吉田姉妹、鈴木も五輪総括≫サードの吉田知は「いい時も悪い時もあった」と五輪を総括し「全ての感情が人生最高を更新した」と笑みを浮かべた。リードの吉田夕は銅メダルについて「ズッシリ」とひと言。セカンドの鈴木は「でかい」とメダルのサイズに驚いた様子で「ここまでこのチームでやってこられて良かった。感謝!」と話していた。

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2018年2月26日のニュース