カー娘4強見えた!スウェーデンに奇跡の大逆転 史上最多5勝目

[ 2018年2月20日 05:30 ]

平昌冬季五輪 カーリング女子1次リーグ   日本5―4スウェーデン ( 2018年2月19日 )

スウェーデンに競り勝ち、喜ぶ(右上から時計回りに)藤沢、吉田夕、鈴木、吉田知
Photo By 共同

 4強が見えた。女子1次リーグで世界ランク6位の日本(LS北見)は朝の試合で同1位のカナダに3―8で敗れたものの、夜の試合で同5位のスウェーデンを5―4で撃破した。最終第10エンド、不利な先攻でスチールする劇的勝利。男女通じて日本の五輪史上最多となる5勝目を挙げ、史上初の準決勝進出に大きく前進した。

 勝利が決まると笑って抱き合い、そして少し目が潤んだ。日本のLS北見が、ソチ五輪銀メダルのスウェーデンを撃破。スキップの藤沢が「最後まで諦めずに戦えた」と言えば、「これがカーリングと思った。最後の1投を投げるまで終わりじゃないんだって」とサードの吉田知。五輪の日本勢で最多となる5勝目を挙げ、史上初の準決勝進出に大きく前進した。

 朝の試合で世界1位のカナダに3―8完敗。ストーンを思うように操れず、全員が険しい表情を浮かべていた。夜のスウェーデン戦までに行ったミーティングでは、カナダ人のリンド・コーチから「試合に臨む態度じゃない!」と叱責(しっせき)された。ショットが決まらないことへのフラストレーションが顔に出ていたカナダ戦から一転、スウェーデン戦は笑って粘った。この日、32歳の誕生日を迎えた同コーチに、最高のプレゼントを贈りたかった。

 第8エンドに1点スチールを許したが、第9エンドに同点に追いついた。最終第10エンドは不利な先攻。藤沢のラストショットは、日本のストーンに当てて円心に一番近かったスウェーデンのストーンを押し出した。スウェーデンの最終投は日本のストーンに当てて円心を狙ったが、想定外に奥に伸びた。藤沢が必死にスイープすると、わずか5センチ差で日本のストーンがナンバー1に。「ギリギリの勝利でした!」と藤沢は振り返った。

 20日は世界4位の英国と対戦する。史上初の準決勝進出がはっきり視界に映っても、試合に臨むモチベーションは変わらない。「5、6勝したいと思って来ているわけじゃない。私たち史上、最高のパフォーマンスをいろんな人に見てもらいたい」と吉田知。理想を追い求めた先に、最高の結果が待つ。

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2018年2月20日のニュース