美帆 1500銀から中1日で銅!日本女子初の1大会複数メダル

[ 2018年2月15日 05:30 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート女子1000メートル ( 2018年2月14日 )

平昌冬季五輪のスピードスケート女子1000メートルで銀メダルを獲得し、日の丸を掲げる小平(右)と銅メダルの高木美
Photo By 共同

 全力を尽くした高木美の心境が、刻一刻と変化する。低地での自己ベストを0秒81も更新しながら、トップに立てずに頭を抱えた。「これで1番に届かないんだ」。流してバックストレートに入ると何度もうなずいた。「できることは出せたかな」。そして、表彰台に上がる頃には「すがすがしい気持ち」と心は晴れていた。

 12日の1500メートルは銀メダル。0秒2差で敗れたことが頭を占め、熟睡できなかった。「(1000メートルが)もう明日(14日)かと思いながら、眠りは浅くなっていた」。闘志が鎮火しないまま迎えた1000メートル。最初の200メートルを小平を上回る17秒66で突っ込み、「最後まで加速していく心意気で滑ろう」とラストも粘り抜いて銅。1大会複数メダル獲得は日本女子で初の快挙となった。

 高校3年時、同走した菊池彩花に競り負けた直後にガッツポーズしたことがある。理由は目標タイムをクリアしたから。勝負より内容にこだわる23歳が、小平には強烈なライバル心を燃やしていた。「どうやって勝てるか突き詰めたい」。この日も0秒16及ばなかったが、「ライバルというのは恐れ多いけど、意識できる存在が近くにいるのはありがたい」と感謝した。

 今季世界新記録を3連発している団体追い抜きは19日に予選、21日に決勝が行われる。18日に500メートルに臨む小平と表彰台で誓い合った。「次は違うステージになるけど、金メダルを獲れるように頑張ろう」――。日本が誇るオールラウンダーは、1大会で全ての色のメダルをそろえる。

続きを表示

この記事のフォト

2018年2月15日のニュース