【岡崎真 分岐点】宮原の冒頭連続ジャンプ 私は「行けた」と思った

[ 2018年2月12日 07:30 ]

平昌冬季五輪 フィギュアスケート団体・女子SP ( 2018年2月11日 )

美しい舞いを見せる宮原(撮影・小海途 良幹)
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 宮原の冒頭の連続ジャンプを見た時、私自身は「行けた!」と思った。3回転ルッツとトーループのどちらかが回転不足になることはこれまでにもあったが、今回はどちらも平均的に良かったように見えたからだ。

 しかし、結果は両方とも回転不足と判定されてしまった。片方だけならまだしも、両方回転不足となるとマイナス幅が一気に増える。両方とも基礎点が下がり、GOE(出来栄え評価)も下がって、単独の3回転ルッツとほとんど変わらない得点になってしまった。

 テレビの映像では本当にボーダーラインぎりぎりに見える。ただ、ジャッジ用の公式カメラはテレビとは別で、アングルも違う。テレビでは宮原が背中を向けて滑ってくるように映ったが、ジャッジ席からは逆に正面を向いて遠ざかっていくように見える。恐らくその角度からだと回転不足に見えたのだろう。

 メドベージェワらの得点がずばぬけているので少し低いように感じるが、宮原の演技点も決して悪くはない。全体的には凄くいい演技だったし、落ち込む必要はない。これで五輪の雰囲気にも慣れただろうし、自己分析が上手な選手なので、個人戦では気持ちを切り替えてメダルに挑戦してほしい。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2018年2月12日のニュース