堀島、ターン乱れても淡々決勝 中京大同級生宇野とW金字塔へ

[ 2018年2月10日 05:30 ]

平昌冬季五輪 モーグル男子予選 ( 2018年2月9日 )

第2エアーで華麗に舞う堀島
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 男女予選1回目が行われ、堀島行真(20=中京大)が、80・35点の5位で12日の決勝に進出した。中京大の同級生で、この日好演技を披露したフィギュアスケート男子・宇野昌磨(20)とともに頂点を狙う。6位の原大智(20=日大)も予選を通過。13位の遠藤尚(27=忍建設)、16位の西伸幸(32=マンマーノフーズ)は12日の予選2回目に回った。

 世界の頂点に立った経験があっても、五輪は特別だ。昨季の世界選手権金メダリストの堀島にとって、初の夢舞台。「朝から緊張していた。人も多い。見られていると思うと余計に緊張する」。数々のアスリートを葬ってきた“魔物”の息遣いを感じながら、本番で大きなミスなくまとめた。5位で予選通過。「いい流れで終えられたし、しっかり滑ることができた」と淡々と振り返った。

 空中技(エア)の難度を下げての滑りで、反省点として挙げたのが第2エア手前のターンだ。「あそこがちょっと難しいところ」。警戒していたポイントで、わずかに乱れた。「もう少しクリーンにできたら良かったかな」。得点の60%を占めるターンのスコアが伸びず、滑り終えて感じた。「こういう舞台で成績を出すのは難しい」。そして、「こういう舞台で勝てる選手になりたい」という思いが湧き上がった。

 堀島が滑る約30分前。フィギュアスケートの団体男子SPで、中京大の同級生・宇野がただ1人、100点を超える好演技を披露していた。昨年2月の冬季アジア大会では、同じエレベーターに乗り合わせたが、気後れして声を掛けることができず。大きな注目を集めるフィギュアで活躍する同期には、刺激を受けている。「2人で金メダルを」。日本男子初の表彰台どころか、黄金の輝きだけがターゲットだ。

 W杯で通算48勝を挙げる最強ライバル・キングズベリー(カナダ)は、堀島を5・72点上回り、貫禄の予選トップ。「6点差もあるんで、しっかり練り直さないと」。予選の得点を持ち越さない12日の決勝ではエアの難度を上げ、大技のダブルフルツイストを投入する。「自分の滑りに集中して、結果を出せるようにしたい」。果敢なアタックで、男子モーグルに金字塔を打ち立てる。

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2018年2月10日のニュース