“貴シンパ”錣山親方 副理事落選も14票「意味は大きい」

[ 2018年2月3日 05:30 ]

日本相撲協会役員候補選挙 ( 2018年2月2日    東京・両国国技館 )

理事選の投票が行われる年寄総会の会場に向かう錣山親方
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 兄弟対決は、兄に軍配が上がった。定数3の副理事候補選には4人が立候補。初出馬の錣山親方(元関脇・寺尾)が、実兄の井筒親方(元関脇・逆鉾)らと競い合った結果、無念の落選となった。

 前回理事選では貴乃花親方を支援し、昨年12月には時津風一門を飛び出して無所属になった。協会関係者からは貴乃花親方の“一門外シンパ”と目されている。立候補を届け出た1日には「先輩、後輩関係なく意見を言える組織に。そういう夢がある」と力説。1日にホームページで「自由に意見を交わせる風土を作り上げる」と目標を掲げた貴乃花親方と、考え方は近い。

 しかし、理事選で苦杯をなめた貴乃花親方と同様に、基礎票の少なさは補えなかった。それでも、貴乃花一門8人と無所属3人を加えた11票より、3票多い14票。「一歩を踏み出した意味は大きい」と初出馬を前向きにとらえ、気落ちした様子はなかった。

 一方、井筒親方は弟とは対照的に31票を獲得しトップ当選。2期ぶりの副理事に返り咲いた。前回の選挙では玉ノ井親方(元大関・栃東)と同点3位で、決選投票の末に涙をのんだ。その屈辱も晴らし「頑張ります」と意欲。それでも兄弟対決には「複雑な気持ち。(兄弟は)同じ会社にいるもんじゃない。つくづく、そう思います」と、ため息をついた。

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