沙羅、メダル危機も前向き イラシュコ復帰で競争激化「いい刺激」

[ 2018年1月30日 05:30 ]

 W杯ジャンプ個人第10戦で4位に終わり、厳しい表情でインタビューに答える高梨沙羅
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 スロベニア・リュブノで28日に行われた五輪前最後のW杯個人第10戦で4位に終わった高梨沙羅(21=クラレ)は、今季未勝利のまま平昌五輪に突入する。W杯通算100戦目の区切りで表彰台も逃し「世界のトップ選手と混戦で戦えていい刺激になった」と努めて前向きに話しながらも「(未勝利を)気にしていないと言えばうそになる」と本音も漏らした。

 不気味なのは、右膝の手術から復帰2戦目となったソチ五輪銀メダルのダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が優勝したことだ。今季絶好調のルンビ(ノルウェー)、アルトハウス(ドイツ)の2強の壁に加え、ベテランの復活はさらに本番の激戦を予感させる。

 W杯の総合優勝も同じ状況だ。五輪後のW杯は残り5戦。首位のルンビとは460点差で、優勝1回は100点。逆転は至難だ。「平昌五輪で金メダルを獲るために、4年間ずっと練習してきた。その集大成として、しっかり楽しく飛べるように準備していきたい」。苦境にあってもブレない気持ちだけが、高梨の最後の支えとなる。

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2018年1月30日のニュース