春日野親方、弟子の初優勝に感無量「反面教師でよく頑張った」

[ 2018年1月28日 05:30 ]

大相撲初場所14日目 ( 2018年1月27日    東京・両国国技館 )

部屋に戻った春日野親方(左)を出迎える栃ノ心
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 師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)は協会の事務所で優勝の瞬間を見届けた。目には涙が浮かんだという。「ケガもあったけどよく立ち直った。三段目まで落ちたらもう(引退)だと思っていた。(土俵に上がれず)悔しくて泣いていた。(入門時は)辞書もなく、ロシア語も分からなかったしね。そういう意味ではよく頑張ったよ」と振り返った。

 元横綱による暴行事件など、昨年から角界に相次いだ不祥事。今場所中には元弟子の傷害事件が明らかになり、部屋の外が騒がしくなる中で、栃ノ心の頑張りはムードを変えた。「場所前は股関節がちょっと…と言っていた。私の経験上、30歳くらいが脂が乗る、力が出るとずっと言っていた。最近は指導もよくやるようになったし、大人だしね、彼は」と感無量の面持ち。そして、どん底からはい上がった弟子を「(自分は)ろくな親方じゃない。でも反面教師でよく頑張ってくれました」と称えた。

 ▽春日野部屋 名門・出羽海部屋から独立。1925年に引退した横綱・栃木山が部屋の礎をつくった。厳しい稽古で知られ栃錦、栃ノ海の両横綱、大関・栃光らを輩出した。35年夏場所から関取が途絶えておらず、現在の全45部屋で最も長い。現在の師匠、元関脇・栃乃和歌は2003年2月に部屋を継承した。初場所の番付では幕内・栃ノ心、栃煌山、十両・碧山、栃飛龍の4人の関取を含め、21人の力士が所属する。所在地は東京都墨田区両国。

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