大栄翔 幕内自己最速給金、「自分の型持て」横綱助言が後押し

[ 2018年1月24日 05:30 ]

大相撲初場所10日目 ( 2018年1月23日    両国国技館 )

栃煌山(左)を攻める大栄翔。2敗をキープし幕内自己最速給金
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 平幕の大栄翔が自身最速の勝ち越しを決めた。平幕・栃煌山戦は途中でつかまりかけたが、突き押しに徹して押し出した。同じ時津風一門の鶴竜や、かつて同じ伊勢ケ浜一門だった白鵬からの激励に応え、優勝争いに食らいついている。全勝の鶴竜、1敗の平幕・栃ノ心はともに勝ち、関脇・御嶽海が敗れたため2敗は大栄翔ただ一人となった。

 平幕大栄翔が中盤を2敗で乗り切り、幕内自己最速の10日目で勝ち越し。V戦線にも残った。栃煌山との対戦は得意の突き押しにこだわった。左右の腕がよく伸び、相手の反撃に、体もよく反応。栃煌山に右を差されそうになると、すぐに横に回って再び距離を取り、踏ん張る時間を与えずに押し出した。

 横綱からの助言が、後押ししている。昨秋の秋巡業。当時、休場からの復活を目指していた横綱・鶴竜の胸を借りた。その時に「自分の型をしっかり持て、と言われました」。こだわるべき相撲に自信を持った。昨年夏場所では、自己ワーストとなる初日からの8連敗を喫した。上位との力の差を痛感していた時だけに、横綱の言葉は、心に響いた。

 所属する追手風部屋は元々、白鵬と同じ伊勢ケ浜一門。白鵬の土俵入りでは太刀持ちや露払いを務めてきた。その際に、たびたび「頑張れよ」と声を掛けてもらった。優勝40回の横綱の激励が、力にならないわけがない。今場所最大のダークホースが、終盤も優勝争いを面白くする。

 ◆大栄翔勇人(だいえいしょう・はやと)本名・高西勇人(たかにし・はやと)。1993年(平5)11月10日、埼玉県朝霞市生まれの24歳。追手風部屋。小1から朝霞相撲錬成道場で競技を始め、埼玉栄高3年で高校総体個人3位。12年初場所初土俵。同年春場所で序ノ口優勝。13年夏場所は三段目優勝。14年名古屋場所で新十両。15年秋場所で新入幕。17年初場所は十両で優勝。1メートル82、162キロ。得意は突き、押し。

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