【松下浩二の目】張本3つの凄さ 一級品バック、強力フォア、攻めの精神力

[ 2018年1月22日 09:42 ]

卓球全日本選手権最終日   男子シングルス決勝 張本4―2水谷 ( 2018年1月21日    東京体育館 )

卓球全日本選手権女子シングルス決勝、平野(左)を終始圧倒し初優勝した伊藤
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 張本のプレーが凄くいいとか、水谷の調子が悪いとかではなく、張本が圧勝してしまった。有無を言わせぬ強さを感じた。日本一に上り詰めた14歳の素晴らしいところを3点挙げたい。

 (1)バックハンド 物凄く速い打球点で打つことができる。世界でも一級品だ。台上でも、下がったところからでも、どんどん攻めていける。水谷がボールに触れないシーンが何度もあった。

 (2)フォアハンド 威力が明らかに増していた。これまではパワーがなくて打っても決まらず、ラリーになってやられることがあったが、今は違う。相手が後ろに下がったら、力強く打ち抜くことができる。

 (3)メンタル 絶対に引かない精神力には恐れ入った。水谷に得点されても、気落ちせず守りに入らなかった。常に向かっていく姿勢が見えた。世界選手権ベスト8などで自信をつかんだのだろう。

 世界選手権団体戦では中国人に対して、どこまでやれるか。あれだけ攻撃的な卓球をできれば、そうは負けない。非常に楽しみだ。(五輪4大会連続出場、97年世界選手権男子ダブルス銅メダリスト)

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2018年1月22日のニュース