みま最年少3冠王手!ひなと「命懸け」気迫のダブルスV

[ 2018年1月21日 05:30 ]

卓球全日本選手権第6日   伊藤・早田3―1田代・前田 ( 2018年1月20日    東京体育館 )

女子ダブルス準決勝を制し、笑顔を見せる伊藤(左)と早田
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 女子ダブルスで伊藤美誠(17=スターツ)早田ひな(17=日本生命)組が初優勝を飾った。伊藤は18日の混合ダブルスに続く2冠。21日は15年に3冠を達成した石川佳純(24=全農)以来となる女子史上3人目の快挙に向け、女子シングルス準決勝で石川と対戦する。17歳3カ月での3冠達成なら、男女を通じて史上最年少となる。

 女子ダブルス初優勝も伊藤にとっては“通過点”だ。優勝の余韻もつかの間、視線はすでに女子シングルス準決勝で待ち構える大きな壁に向けられていた。伊藤は「相手は石川選手なので思い切ることを意識して優勝したい」と気持ちを高ぶらせた。

 世界選手権女子ダブルス3位という高みを知る“みまひな”ペアも全日本選手権では初タッグだった。決勝の第3ゲームでは10―6から怒濤(どとう)の追い上げを食らったが、「ミスしたら指一本切るくらいの命懸けで臨んだ」という早田の気迫あふれるプレーで、このゲームを奪取。その姿を見た伊藤も「私はホッとしたが、(早田)ひなはワーっと喜んでいた。私も命を懸けて、思いを込めて我慢強くやれた」と心の導火線に火を付けられた。

 今大会に向けて一緒に練習できたのは年始のわずか4日間だけ。決して万全な状態ではなかったが、第4ゲームは緩急織り交ぜた好打で終始圧倒。同じ2000年生まれの梅村優香・塩見真希組(大阪・四天王寺高)とのミレニアム世代対決を制した。

 シングルス準々決勝はカット主戦型のベテラン石垣優香(日本生命)に快勝。昨年のシングルスは5回戦敗退で失意を味わったが、最終日は史上3人目の3冠女王を懸けて準決勝に挑む。相手の石川はくしくも、15年に山泉和子さん以来、54大会ぶりの3冠を達成している。伊藤は「石川選手たちのおかげで自分たちはここまで来ている。卓球を明るくしてくれたし、私たちはそこをしっかりとつなげていきたい。卓球界を盛り上げていくためにも、頑張りたい」と言葉に力を込めた。

 17歳3カ月で3冠達成なら、07年に17歳7カ月で達成した水谷隼(木下グループ)を抜き、男女を通じて史上最年少での3冠獲得となる。高い壁を乗り越え世代交代を果たした先に、歴史を変える偉業が待っている。

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2018年1月21日のニュース