青学大 原監督、V4の裏に綿密データ管理“常勝メソッド”確立へ

[ 2018年1月4日 07:20 ]

第94回箱根駅伝復路 ( 2018年1月3日    箱根・芦ノ湖~東京・大手町、復路5区間109・6キロ )

ガッツポーズで大手町に戻ってくる青学大・原監督
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 4連覇に導き、大手町で4度宙に舞った青学大の原晋監督(50)は「ベンチャーグリーンの名の下に頑張りました」と胸を張った。今季掲げたスローガンは起業家精神を持って、独自のスタイルで取り組む「ベンチャーグリーン」。これまでも他大学に先駆けて、動きの中で筋肉を伸ばす動的ストレッチや体幹トレーニングなどを導入し、強化につなげてきたが、今季は新たにデータ管理を取り入れた。

 過去3年間をさかのぼり、練習での走行距離などをデータとしてまとめた。中でも役に立ったのは、設定された練習メニューをどれだけできたかを示す「消化率」。7区の林奎介は左足の故障明けだった夏合宿で、過去に箱根に出場した選手の消化率を参考にしたという。「100%じゃなくて、80%をこなしていけば箱根を走れる」。焦って無理な練習をして故障を再発する悪循環に陥ることなく、地道な練習に取り組めた。8区の下田裕太は「今年は強い選手が抜けて、自信をなくしかけた。でも、同じことができていれば、大丈夫だと分かる。力がついていることが分かる」とデータ活用のメリットを強調した。

 データは10人のマネジャーが授業の合間などにまとめて、寮の玄関や食堂に張り出して共有している。データを基に選手の不安を取り除き、やる気を引き出した指揮官は「必勝メカニズムの開発です。頑張るところを明確化できた」とその成果を強調した。必勝データが新たに蓄積された青学大。“常勝メソッド”で来季以降もさらに強くなっていきそうだ。

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