【岡崎真の目】男子は金銀ワンツー夢じゃない 女子は崩れない宮原&強心臓の坂本に期待

[ 2017年12月25日 08:20 ]

<全日本フィギュアスケート選手権最終日>代表に決まり笑顔でポーズを決める(左から)クリス・リード、村元哉中、坂本花織、宮原知子、宇野昌磨、田中刑事、須崎海羽、木原龍一(撮影・小海途良幹)
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 男子は羽生と宇野の二枚看板がベストの状態で本番を迎えられれば、金銀のワンツー・フィニッシュも夢ではないと思う。宇野はフリーで2回転半―4回転トーループの新しい試みこそ失敗したものの、今季はジャンプやスピンなどの技術点だけでなく、演技点でも安定して高い評価を得ており、金メダルのポテンシャルは十分にあると言っていい。平昌でも彼らしい伸び伸びした演技を期待したい。

 羽生はケガがどこまで回復するかが全てだ。痛めている右足はジャンプの種類によっては踏み切り時に、着氷する時は常に大きな負荷がかかる。他の選手に比べて関節が柔らかいという話を以前に聞いたことがあるので、周囲が心配しているほどひどくなければいいのだが、こればかりは本人もやってみなければ分からないだろう。もちろん、残り2カ月でベストに近い状態に戻せれば金メダルの最右翼であることに変わりはない。田中は入賞が現実的な目標になりそうだ。4回転が勝負の男子は、ハイリスクハイリターンの戦いとなる。とにかくミスを最小限に抑えること。そうすれば自然と本人たちが望む結果がついてくるはずだ。

 女子の宮原は手堅く、大きく崩れないのが持ち味。演技全体も細部まで配慮が行き届いている。精神的に強い選手なので、ロシア勢の一角を崩すのは難しいにしても3位以内ならチャンスはあるとみる。坂本も強心臓の持ち主。宮原とはまたタイプが違うので、本番でどんな演技を見せてくれるか楽しみだ。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2017年12月25日のニュース