沙羅3位 W杯通算最多勝利更新お預け また2強の牙城崩せず

[ 2017年12月18日 05:30 ]

表彰式を終え引き揚げる高梨
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 ノルディックスキー・ジャンプ女子のW杯は17日、ドイツ・ヒンターツァルテン(ヒルサイズ=HS108メートル)で個人第4戦が行われ、高梨沙羅(21=クラレ)は98メートル、100メートルの合計248・8点で2戦連続の3位だった。伊藤有希(23=土屋ホーム)は5位、マーレン・ルンビ(23=ノルウェー)が105メートル、102メートルの合計269・1点で今季2勝目を挙げた。

 ジャンプ歴代単独最多となる通算54勝目に王手を懸けている高梨だが、記録更新は今回もお預けとなった。1回目は「少し力みが入って前に突っ込む感じになって力が逃げた」と4位にとどまり、トップのルンビに距離にして7メートル近い差をつけられた。2回目は全体2番目の100メートルまで距離は伸ばしたものの、順位を1つ上げるのが精いっぱい。今季個人4戦全てでワンツーフィニッシュを決めているルンビとアルトハウス(ドイツ)の牙城を崩すことはできなかった。

 これまで圧倒的な強さを誇ってきた高梨だが、五輪シーズンとなる今季は開幕から2戦連続で表彰台を逃す苦しいスタートを切った。開幕4試合を終えて未勝利という現在の状況も、W杯参戦初年度を除けば初めてのこと。進境著しいルンビ、アルトハウスの強さは現時点で頭一つ抜けており、来年2月の平昌五輪でも大きな壁となりそうだ。

 年内のW杯は今大会で一区切り。高梨は「一連の動作の中でロスがないように、スムーズに飛び始めからテレマークまで飛んでいきたい」と語り、シーズン初勝利と新記録を目指して年明け1月6、7日のルシュノブ(ルーマニア)でのW杯から仕切り直しを図る。

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2017年12月18日のニュース