NFLパンサーズのリチャードソン・オーナーがチームの売却を表明 差別発言が引き金か?

[ 2017年12月18日 18:14 ]

チームの売却を表明したパンサーズのリチャードソン・オーナー(AP)
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 1995年にNFLに加盟したパンサーズを発足以来、所有しているジェリー・リチャードソン・オーナー(81歳)が17日、「新しいオーナーに譲るときが来ていると思う」と語り、今季限りでチームを売却する意思を明らかにした。

 同オーナーを巡っては、チーム・スタッフへの性的差別と人種差別発言問題が表面化。NFLは独自の調査に乗り出すとしたが、その直後に経営権を放棄する姿勢を示した。

 オフィスで“被害”を受けたとされるスタッフはアフリカ系アメリカンのスカウトを含む4人。すでに同オーナーが慰謝料を支払う形で解決済みとされているが、具体的な内容は公表されていない。

 元コルツのRBだった同オーナーを含むグループは、1993年に球団拡張(エクスパンション)で誕生したパンサーズの経営権を2億600万ドルで取得。パンサーズはその後、スーパーボウルに2回出場した。

 2015年にスーパーボウルに出場したQBキャム・ニュートン(28歳)はこの日、地元シャーロットでパッカーズに勝ったあとにこの一件に触れ「彼に感謝する気持ちは永遠に変わらない」とコメント。パンサーズは今季ここまで10勝4敗でプレーオフ進出が濃厚になっているが、シーズン終了後はフランチャイズの移転を含めた“お家騒動”に巻き込まれることになりそうだ。

 フォーブス誌によればパンサーズの資産価値は、チーム発足時の11倍に相当する23億ドル(約260億円)。リチャードソン・オーナーは2009年に心臓の移植手術を受けていたが、それ以来、健康面での問題はなかった。

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