【中井考治の目】歩夢、難度で勝てる選手いない 五輪は自分との戦いに

[ 2017年12月11日 09:18 ]

スノーボードW杯ハーフパイプ第2戦決勝 ( 2017年12月9日    米コロラド州コッパーマウンテン )

男子ハーフパイプで優勝した平野
Photo By 共同

 断トツと言える平野の優勝だった。ルーティンの難度が一番高く、ファーストヒットの高さも飛び抜けていた。ホワイトもフロントサイドダブルコーク1440は決めたが、空中でのコンパクトな姿勢がつくれているかといえば完成度は平野が上。3回目に挑戦した連続での1440もたまたま転んだだけで、いつ成功させてもおかしくない雰囲気があった。

 フロントサイドからキャブ(スイッチスタンスで踏み切るフロントサイド)での1440につなげたのは試合では初めての挑戦だったはず。今回の失敗で課題が見え、次は合わせてきそうだ。

 五輪に向けて平野のライバルとなり得るのはスコット・ジェームズ(オーストラリア、15&17年世界選手権優勝、17年Xゲーム優勝)ぐらい。今回は完璧なランができずに9位と振るわなかったが、彼は優勝争いできるバリエーションと難度を持っている。他には難度で平野に勝てる選手はおらず、最後は自分との戦いになる。(プロスノーボーダー、ソルトレークシティー五輪男子ハーフパイプ5位)

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2017年12月11日のニュース