スティーラーズが逆転勝ち 脊椎損傷のLBシェイジアーに捧げる涙の白星

[ 2017年12月11日 16:43 ]

シェイジアーのユニフォームを手にして国歌を聴くロスリスバーガー(AP)
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 NFLのスティーラーズは10日、地元ピッツバーグ(ペンシルベニア州)でレイベンズに39―38(前半20―14)で競り勝って11勝2敗。8連勝を飾ってAFC北地区では2年ぶり8回目の優勝を決めた。

 3日のベンガルズ戦では守備陣の柱でもあったLAライアン・シェイジアー(25歳)が相手選手を正面からタックルした際に脊椎を損傷。現役続行は絶望的となり、チーム内に大きな衝撃が走った。

 この日の国歌斉唱時にはチームリーダーでもあるQBベン・ロスリスバーガー(35歳)がシェイジアーのユニフォームを肩にかけ、ベンチに同選手のヘルメットを置いてキックオフを迎えた。

 試合は苦戦。前半でリードを奪いながら、第4Qの残り6分44秒では29―38と11点差を追う展開となった。

 しかしマイク・トムリン監督(45歳)が「我々には彼(シェイジアー)がついている。彼の強さがチームを引っ張ってくれた」と語ったように、逆境の中で全選手が奮起。残り3分29秒にRBレビオン・ベル(25歳)が11ヤードを突破してこの日3つ目のTDをマークすると、残り42秒にはクリス・ボズウェル(26歳)が42ヤードのFGを成功させて再逆転に成功した。

 ベテランのロスリスバーガーは気温が氷点下に落ち込む中で66回ものパスを投げて44回を成功。506ヤードと1TDをマークし、そのメーン・ターゲットとなったWRアントニオ・ブラウン(29回)は11回のレシーブで実に213ヤードを稼いで土壇場で試合をひっくり返した。

 ロスリスバーガーが1試合で500ヤード以上をパスで獲得したのは3回目で、これはリーグ史上初めての出来事。入院中のシェイジアーに捧げる勝利と記録となった。

 レイベンズは7勝6敗。QBジョー・フラッコ(32歳)が269ヤードと2つのTDをパスでマークしたが、最後はスティーラーズの粘りに屈する形となった。

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