紀平梨花は4位 メンタル成長が導いた“史上初”3回転半―3回転成功

[ 2017年12月9日 15:50 ]

演技を終え、歓声に笑顔で応える紀平梨花(撮影・椎名 航)
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 フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)ファイナルの女子で紀平梨花(15=関大KFSC)が、歴史に名を刻んだ。9日のフリーでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)―3回転トーループの連続ジャンプに成功。次のトリプルアクセルが1回転半となるミスがあり合計192・45点の4位で頂点には届かなかったが、「決まったのが嬉しい」と笑みを浮かべた。

 かつて高橋大輔さんもフリーで使用した「道」に乗って、15歳が鋭く回り、正確に氷をとらえ、そしてまた回った。全日本ジュニア選手権でトリプルアクセル―3回転トーループ―2回転トーループ、西日本選手権でトリプルアクセル―3回転トーループを決めていたが、国際連盟公認大会でのトリプルアクセルと3回転ジャンプのコンビネーション成功は女子史上初の成功だ。出来栄えで1・86点もの加点を引き出す圧巻のジャンプだった。

 メンタルの成長が快挙を呼んだ。昨季までは氷の状態に神経質になったり、ジャンプを跳ぶまでに視界に入る人の姿や、カメラマンのシャッター音が気になっていたという。今季は周囲を気にせず、自分にフォーカスすることを心がけ、動じない強さを手に入れた。

 21日開幕の全日本選手権(東京)ではシニアに挑む。国際連盟の年齢制限のため、優勝しても18年平昌五輪の代表には選ばれない。「2度目のアクセルがパンクしてしまったのが少し悔しい。そこを踏まえて次に頑張りたい」。無欲のアタックで示そう、22年北京で金メダルに届くポテンシャルを。

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