宮原ノーミス3位 自己ベスト肉薄「自信がついてきている」

[ 2017年12月9日 05:30 ]

フィギュアスケートGPファイナル女子SP ( 2017年12月8日    名古屋市ガイシプラザ )

SPで華麗な演技を披露し3位発進の宮原
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 最初のジャンプが宮原の鬼門だった。連続3回転ジャンプのルッツ―トーループはここまで2戦のSPでは失敗していた。「極度の緊張なしに踏み切れたのが良かった」。今季初成功で流れに乗り、ノーミスの74・61点。自己ベストにあと0・03点と迫った。

 「(試合を重ねて)落ち着いてやれば大丈夫という自信がついてきている」

 得点表示の前には、カメラに両手でハートマークをつくった。左股関節の疲労骨折による長期離脱で、11月に実戦復帰したばかり。選ばれし6人が出る今大会でおどける余裕は、シーズン前には考えられなかったことだ。

 計画を上回る早さで復活の階段を上っている。復帰2戦目で優勝し、今大会に繰り上がり出場をした。11月末の優勝の後は米国に1週間残って演技の微修正。SPは「顔の振り付け」を変更した。「どこを見るか気にしていなかった顔の向きを、ここではジャッジを見るとか」。細部を突き詰め、芸者の人生を描いた映画「SAYURI」のテーマの仕上げにかかっている。

 この大会は昨季まで2年連続2位。あと一歩だった頂点は、故障によって遠のいたものの、手の届く場所に戻ってきた。「SPが良かったので、フリーではもっといい演技をしたい」。故障明けには負担がかかる1カ月間で3戦する日程に臆せず、「場数を踏むチャンス」と考えこの舞台に上がった。首位とは2・43点差の3位は、栄冠のチャンスでもある。

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2017年12月9日のニュース