東京五輪・パラ マスコット最終3候補発表、“似てる”の声続々

[ 2017年12月8日 05:30 ]

児童にお披露目された、2020年東京五輪と同パラリンピックの公式マスコット最終候補3作品=7日午前、東京都渋谷区立加計塚小学校
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 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は7日、大会の顔となるマスコットの最終候補作品3件を公表した。今大会は五輪史上初めて、マスコットを全国の小学生の投票で決定。国内外の商標調査は3件とも済ませているが、インターネット上では「似てない?」と人気キャラクターと比較するなど、早くも盛り上がりを見せている。マスコットは来年2月28日に発表される。

 東京大会の盛り上げ役となるマスコット。東京都渋谷区立加計塚小学校で開かれた最終候補発表会で、児童の元気な声でのカウントダウンで3組が一斉にお披露目された。

 五輪用、パラリンピック(パラ)用が1体ずつの組み合わせ。「ア案」は五輪、パラとも大会エンブレムで採用された市松模様をあしらったデザインが特徴。「イ案」は五輪が福を呼ぶ招き猫とキツネ、パラは神社の狛犬(こまいぬ)がモデル。「ウ案」は五輪がキツネ、パラがタヌキと日本にゆかりのある動物をモチーフにした。

 113人の児童はカラフルなマスコット案を前に大興奮。土井陸くん(4年)は「世界に広まるのでしっかり考えたい。元気づけてくれるものがいい」。峯岸奈央さん(4年)は「どれもかわいい。重大なことなのでしっかり決めたい」と責任感をにじませた。

 既存のロゴとの類似性が指摘され、まさかのやり直しとなったエンブレム騒動の二の舞いを避けるため、3組の選出は慎重に行われた。2042件の応募作品を玩具や漫画、アニメなどの専門家が形式要件やデザインをチェック。有識者の審査会が3組に絞り込んだ。いずれも国内外の商標調査をクリア。デザイナー名は選考への影響を考え非公表で、キャラの設定はデザイナーの原案を基に審査会で決定した。

 ネット上では早くも「あれに似てない?」と、3組と人気キャラクターの共通点をあげる書き込みで盛り上がっている。ウ案は「ジバニャンとポンタ感強すぎ」「こんのすけにしか見えない」などと1番人気だ。五輪がアニメ「妖怪ウォッチ」やゲーム「刀剣乱舞」、パラがコンビニ大手ローソンなどのキャラを思わせると話題を集めた。また、ア案には「このデジモン感がたまらない」と、ゲームやアニメが人気の「デジタルモンスター」の世界観と共通点があるとの声も。イ案には「左側(五輪)は手塚治虫で右(パラ)はポケモンな感じ」などの指摘があった。

 発表会で、8人の児童ではア案支持が5人で、1人のイ案と2人のウ案を大きくリード。全国の小学生がどんな決断を下すのか注目が集まる。

 ▼投票の流れ 組織委が先月20日に全国約2万校の小学校、特別支援学校小学部などに投票への事前参加登録を呼びかけるはがきを送付。最終候補3案が発表となった7日までに、4518校が参加登録を済ませた(同委発表)。投票はクラス単位で、どのキャラクターにしたいか話し合って決定。投票は11日から2018年2月22日まで行われ、参加登録も締め切り日までOK。五輪キャラクターは小学生の投票のみで決定。結果は2月28日に発表予定となっている。

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