伊勢ケ浜親方は悔し涙…「不思議というか残念。私の指導不足」

[ 2017年11月30日 05:30 ]

日馬富士引退

涙を浮かべる伊勢ケ浜親方
Photo By 共同

 師匠の伊勢ケ浜親方(57=元横綱・旭富士)は横綱にまで育てた愛弟子の引退が残念でならなかった。会見場に現れた時点であふれる涙を抑えきれなかった。嗚咽(おえつ)も漏らし「今回の問題の責任を取り、引退したいということは早くから言われてましたが、ファンの皆さまに相撲を楽しんでいただいている場所中の間、控えさせていただきました」と引退届の提出が初場所番付編成会議の日になったことを説明した。

 16歳から成長を見続けた日馬富士は、真摯(しんし)な土俵態度に加え、社会貢献なども行っていた。それだけに「今回、なぜこんなことになったのか、ただただ不思議というか、残念でなりません」と悔しさに満ちあふれていた。ただし、暴行の事実は消せない。「横綱という名前を汚してはいけない。あってはいけないこと。そういう意味では私の指導不足」と自らのことも責めた。一方で、理事としての一連の問題についての対応を問われると「私は全部筋道を通して、きちんとやっていました。それだけです」と強調した。

 日馬富士が答えにくい質問が出ると、時折、気色ばみ自ら口を出した。この日限りで弟子でなくなる日馬富士を、最後まで師匠の立場で守った。

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2017年11月30日のニュース