白鵬の態度に山科審判長困惑「待った、と言いたいんでしょ。手はしっかりついていた」

[ 2017年11月22日 18:39 ]

大相撲九州場所11日目 ( 2017年11月22日    福岡国際センター )

嘉風(左)に寄り切りで敗れる白鵬
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 白鵬が嘉風に敗れて不服そうな態度をとった。立ち合いで左から張っていったが、取組途中で右手を挙げて力を抜き、土俵の外に出された。すると審判の方を見ながら、土俵の下で再び右手を上げた。立ち合い不成立を主張したようにも見えた。勝ち名乗りを待つ嘉風をしばらく待たせ、審判に促されて、ようやく土俵に上がった。

 土俵下の勝負審判も異例の“抗議”に困惑した。山科審判長(元小結・大錦)は「待った、と言いたいんでしょ。手はしっかりついていた」と証言。勝負がついてから約1分間、白鵬が審判の方を見て右手を挙げたりしたことについては「手本になる人がね…」とつぶやいた。

 また、勝負審判の1人、式秀審判委員(元幕内・北桜)は「(物言いが)できるのは審判と控えの力士だけ。本人は物言いできない」と規則を説明。その上で、「引き下がって、そこまでが仕事」と、土俵になかなか上がろうとしなかった角界最高位の立ち振る舞いに苦言を呈した。

 白鵬は過去にも判定に不服を述べたことがある。2015年初場所13日目、稀勢の里との一番。軍配は白鵬に挙がったが、物言いがつき同体とされた。取り直しでは白鵬が勝ち結局は優勝。しかし、千秋楽一夜明け会見で、この同体判定に「子どもでも分かる」と審判部を批判した。

 この言葉を聞いた当時の北の湖理事長(元横綱)は「もっと横綱らしく」と注文を付けた。また、当時の横綱審議委員会委員長の内山斉氏も「自覚を促したい」と見解を述べている。

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