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NFLグッデル・コミッショナーが要求する驚がくの再雇用条件 選手は猛反発

再雇用の「就活」が始まっているNFLのグッデル・コミッショナー(AP)
Photo By AP

 【高柳昌弥のスポーツ・イン・USA】NFLのロジャー・グッデル・コミッショナー(58歳)は2006年8月8日のオーナー会議で4人の候補者の中から“リーダー”に選ばれた。ペンシルベニア州の中堅私立大学、ワシントン・アンド・ジェファーソン・カレッジの出身。卒業後、何度もNFLに「私を雇ってください」と手紙を出し、インターン(研修生)から組織の頂点まで登りつめたたたき上げのコミッショナーでもある。そして契約は2018年シーズンまで。つまり今年は“就活”と直面している大事な時期だ。

 スポーツ専門局のESPNは同コミッショナーが各オーナーに求めている契約延長に関する具体的内容を報道。これが各方面に波紋を呼ぶ結果となった。

 では明らかになったその内容を記しておく。

 (1)年俸は現在の4400万ドル(49億2800万円)から4950万円(55億4400万円)にアップすること(2)生涯使えるプライベート・ジェット機を購入してほしい(3)家族を含めた医療保険費を生涯にわたって負担すること。

 (1)はNBAのアダム・シルバー・コミッショナー(55歳)の年俸1000万ドル(11億2000万円)と比べるといいかもしれない。あるいは選手の平均年俸で最高となっているライオンズのQBマシュー・スタッフォード(29歳)の2700万ドル(30億2400万円)と比較するともっと効果的?だろう。

 昨季のスーパーボウルでMVPとなったペイトリオッツのQBトム・ブレイディー(40歳)は「何を要求したっていいじゃないか。あとはオーナーが決めること」と素っ気なかったが、選手間の見解としては「なんだよ。オレたちに比べてもらいすぎだ」が多数派だと思う。

 (2)についてはパンサーズのタイトエンド(TE)、グレグ・オルセン(32歳)がこんなことを口にしていた。

 「自分はもっと安い給料でプレーしていて、すでに自家用飛行機は持っている。でも彼ら(オーナー)から“コミッショナーになってくれ”とは頼まれなかったなあ」。

 なんとまあコスパの高いコミッショナーなんだろうか?たぶんみんなそう思うことだろう。

 (3)は各条件の中では最も金額の安い付帯条項かもしれないが、レイダースのラインバッカー(LB)、ナボーロ・バウマン(29歳)は「どんな選手もそんな保障は持ち合わせていない。選手じゃないのにそれだけ要求するなら、我々も同じことをやってもいいような気がする」とコメント。個人的には「高額のサラリーをもらっているんだから、家族の保険料くらい収入から負担しろよ」と感じているのだが、どうも交渉項目の中では大事な案件になっているようだ。

 同コミッショナーは決して楽をして暮らしているわけではない。改革派の急先鋒。ここに至るまで複雑な労使交渉、不祥事を引き起こした選手への厳罰適用、社会問題にもなった脳振とうを引き起こした選手の後遺症とその補償など、さまざまな問題に取り組んできた。それは認める。でもその要求はいかがなものか…。

 さて読者の方々がもしNFLのオーナーだとしたら、地道に実績を積み上げてピラミッドの下部からはい上がってきたコミッショナーを再雇用するだろうか?

 ばく大な金が動く巨大組織の中で起こっている前代未聞の爆弾要求。さて「採用」なのか「非採用」なのか?ここまで同コミッショナーと協調路線を保ってきた各オーナーの動向が注目されるところだ。(専門委員)

 ◆高柳 昌弥(たかやなぎ・まさや)1958年、北九州市小倉北区出身。上智大卒。ゴルフ、プロ野球、五輪、NFL、NBAなどを担当。スーパーボウルや、マイケル・ジョーダン全盛時のNBAファイナルなどを取材。50歳以上のシニア・バスケの全国大会に6年連続で出場。

[ 2017年11月20日 10:00 ]

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