【玉ノ井親方 視点】白鵬、引き出しの多さが強さの証

[ 2017年11月20日 08:30 ]

北勝富士(右)を落ち着いて退け、全勝キープの白鵬
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 白鵬が休場明けとは思えない安定した相撲を見せている。北勝富士戦は最初に相手が突っかけてきた。北勝富士にすれば、立ち合いで横綱がかち上げてくるか、張り差しにくると予想していたはず。そのため少しでも早く立って、自分のペースに持ちこもうとしていたのだろう。しかし、一度突っかけたことで計算が外れた。一方の横綱は左手を出して相手の勢いを止め、すぐに左上手を取った。そうなればもう横綱のペース。状況に応じてその都度、立ち合いを変えられる引き出しの多さが出た取り口だった。

 横綱は全盛時のように左上手を下からガッと取りにいくような相撲ではなくなったが、よく研究して取っている。相手以上に考えているんじゃないかな。そんな横綱を揺さぶるためには、まず立ち合いで崩して先手、先手で攻めていくしかないね。 (元大関・栃東)

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2017年11月20日のニュース