宇野つらかった2位 インフル明け「跳べる気しない」不安的中

[ 2017年11月19日 05:30 ]

フィギュアスケート グランプリシリーズ第5戦フランス杯第1日 ( 2017年11月17日    フランス・グルノーブル )

トリプルアクセルを必死の形相で着氷する宇野(撮影・小海途 良幹)
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 男子ショートプログラム(SP)で、宇野昌磨(19=トヨタ自動車)は93・92点の2位発進となった。今月上旬にインフルエンザで体調を崩した影響もあってジャンプの精彩を欠き、トップのハビエル・フェルナンデス(26=スペイン)に13・94点の大差をつけられた。また、18日の女子フリーではSP4位の三原舞依(18=シスメックス)がフリー5位で4位、SP3位の白岩優奈(15=関大KFSC)はフリー6位で6位となった。

 宇野の不安が的中した。「気持ちがめいっているというか。跳べる気が全くしなくてつらかった」。冒頭のフリップは回転が足りずに転倒。後半の4―3回転の連続トーループこそ成功したが、トリプルアクセル(3回転半)も着氷が詰まった。練習から切れを欠いたジャンプは、本番でも好転しなかった。

 10月末のスケートカナダから帰国後にインフルエンザにかかった。39度近い高熱で4日間寝込み、一時は体重が2キロ近く減った。昼の公式練習も演技直前の6分間練習も、4回転ジャンプが不安定だった。「気合を入れればできるんじゃないかと思ったが、そううまくはいかなかった」。本調子には遠い状態でリンクに立った宇野は「つらかった。苦しかった。きつかった」と打ち明けた。

 SPで100点を割るのは2月のアジア大会(92・43点)以来6戦ぶり。それでも表現力を示す5項目の得点は10点満点でいずれも9点台に乗せ、何とか2位に踏みとどまった。3週前のスケートカナダで優勝して迎えた今季GP2戦目は表彰台に立てば、地元名古屋で開催されるファイナル(12月7日開幕)進出が決まる。

 病み上がりの体力面を不調の原因だと認めることはしない。「気持ちに全く余裕がなかったので、笑顔も出なかった」と精神的な揺らぎを課題に挙げる。「フリーはもっといい演技ができると思う。最後は自分の演技がしたい」と懸命に闘争心をかき立てた。

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