小平無敵500で20連勝 日本女子最多更新!W杯通算15勝

[ 2017年11月19日 05:30 ]

スピードスケートW杯第2戦 ( 2017年11月18日    ノルウェー・スタバンゲル )

女子500メートルで滑走する小平(右)
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 女子500メートルは日本のエース小平奈緒(31=相沢病院)が低地のリンクで自己最速となる37秒07で圧勝した。前日の500メートル、1000メートルに続く優勝で、両種目合わせたW杯通算勝利数を日本女子最多の15に更新。500メートルでは昨季からW杯の12レースを含め国内外で20レース無敗となった。女子1500メートルでは高木美帆(23=日体大助手)が1分55秒30で制し、第1戦から2連勝とした。男子500メートルでは山中大地(27=電算)が34秒65で2位に入った。

 当たり前のように頂点に立った。2位との差は0秒78の圧勝。小平は「スタートで体が動かなかったが、後半に落ち着いて氷を捉えられたことでカバーできた。(低地リンクでの自己ベストは)通過点の一つにすぎない。ここで評価してしまったら(成長が)ストップしてしまいそうな気がする」といつものように淡々と振り返った。

 五輪2連覇中で世界記録保持者の李相花(イ・サンファ)と連日の同走。爆発的なスタートを武器に数々の栄冠を手にした好敵手のお株を奪うダッシュで先行すると、そのまま差を広げた。誰もが認める強豪を相手に前日は1秒差、この日は0秒88差の完勝だった。

 初日は1000メートルも制し、W杯通算勝利数を14勝として、12勝の岡崎朋美を抜いた。13勝は昨季以降に挙げたもので、30歳を過ぎてから急激な成長を遂げている。だが、岡崎が長年にわたって世界のトップで活躍した点に敬意を払い「私はここ1、2年での話。さらに(勝利数を)伸ばし続けることが大事」と満足する様子はなかった。

 異次元の速さに、信州大時代から二人三脚で歩んできた結城匡啓コーチは「ようやくスイッチが入り始めた」と笑みを隠せない。小平は昨季よりもさらにタイムを上げながらも「夏の練習の成果を発揮し切れていない。まだ伸ばせる感覚がある」と向上心が尽きない。成長の止まらない日本のエースが、世界の第一人者の座を確たるものにしつつある。

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