宮原3―3跳べた!SP不発一転 平昌“大本命”が復活兆し

[ 2017年11月12日 05:30 ]

フィギュアスケート・グランプリシリーズ第4戦NHK杯第2日 ( 2017年11月11日    大阪市中央体育館 )

華麗な演技を披露する宮原知子
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 故障から11カ月ぶり出場の宮原知子(19=関大)がショートプログラムと同じくフリーも6位(126・75点)で、合計191・80点で日本人最上位の5位となった。回転不足となったとはいえ、SPでは不発だった3―3回転の連続ジャンプも着氷。五輪代表争いが熾烈(しれつ)となる中で“大本命”の完全復活が近づいている。

 半歩前進だ。宮原はルッツ―トーループの3回転連続ジャンプを着氷した。回転不足と認定されたが、SPは同じジャンプのトーループが2回転だった。完璧ではなくとも、前に進んだ。

 「降りられたのは本当に久しぶり。公式練習で曲をかけた時は跳べていなかった。凄くうれしかった」

 左股関節の疲労骨折に端を発した相次ぐ故障で、昨年12月全日本選手権以来、11カ月ぶりの実戦。「去年までと比べるとまだ」と本格的な練習を積めていない。3回転ジャンプが2本も2回転になったのも調整不足の表れ。だが、ミスも想定内だった。

 「今の段階ではまずまずのことができた」

 故障を経て、競技へのアプローチが変わった。浜田美栄コーチが説明する。「意見を自分で言うようになった。コスチュームも自分でデザインをしていた」。おとなしい性格が、8月からブログを開設。この日午前の練習後は、報道陣にガッツポーズでおどけてみせた。自分を売り出す意識も芽生えている。

 次戦は24日からのスケートアメリカ。五輪代表の2枠を巡る争いは混とんとしているが、最終選考となる全日本選手権に向けて上昇の手応えを感じている。「体力を戻して調子を上げる必要がある」。NHK杯で日本女子が表彰台を逃したのは00年大会以来、17年ぶりという日。だが、誰もが待ち望んだ日本女子のエースの完全復活がそう遠くはないことを教えてくれた日でもあった。

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2017年11月12日のニュース