豪栄道、雪辱へ万全 秋場所は失速V逸「悔しさ土俵で返す」

[ 2017年11月8日 05:30 ]

稀勢の里(左)を相手に寄り立てる豪栄道
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 大関・豪栄道(31=境川部屋)が大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)に向けて、早くも臨戦態勢を整えた。7日は福岡県大野城市の田子ノ浦部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に前日に続いて参加。横綱・稀勢の里(31)、大関・高安(27=ともに田子ノ浦部屋)との申し合いで12番取り、9勝3敗と好調ぶりを示した。秋場所は終盤に崩れて2度目の優勝を逃しており、雪辱を目指す。

 出稽古先から引き揚げる際の豪栄道の表情に調子の良さがにじんでいた。細い目をさらに細め「自分の思った通りの稽古ができた。ほぼ仕上がった。あとは微調整するだけ」とうなずいた。

 6日の高安との三番稽古で8勝3敗と勝ち越し、この日も厳しい攻めが目立った。前傾姿勢を保ったまま懐に入って前に出る相撲が光り、稀勢の里に3勝2敗、高安には6勝1敗。「下がれば相手のペースになるので、自分から攻めていった。(立ち合いの)当たりは良かったし、力が伝わったと思う」と手応えの内容だった。

 3横綱2大関が休場した秋場所は、黒星発進から10連勝し、優勝争いを引っ張った。だが、残り4日間で3敗。11勝4敗の優勝決定戦でも横綱・日馬富士に敗れ、全勝した昨年秋場所以来の優勝を逃した。千秋楽の部屋パーティーで師匠の境川親方(元小結・両国)から激励の熱い言葉をかけられても「放心状態」で耳に入らなかったという。

 これまでにないほどの悔しさを味わったが、それは闘志に変わっている。「(悔しさは)土俵で返さないと、相撲をやっている意味がない。(ファンを)がっかりさせたので、いい結果で喜んでもらいたい」とやる気に満ちている。

 綱獲りだった昨年の九州場所は、初日から5連勝しながら9勝にとどまった。その雪辱の舞台でもある。「現役でいるうちは上を目指さないと」。豪栄道は賜杯奪回だけでなく、その先にある綱獲りも見据えている。

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2017年11月8日のニュース