沙羅が6連覇 1回目打ち切りも光る周到さ「切り替えできた」

[ 2017年11月5日 05:30 ]

ノルディックスキー 伊藤杯大倉山サマージャンプ ( 2017年11月4日    札幌市・大倉山ジャンプ競技場 ヒルサイズ=HS134メートル )

伊藤杯サマージャンプ表彰式で笑顔を見せる(左から)2位の伊藤有希、優勝した高梨沙羅、3位の勢藤優花
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 助走路のコンディション不良のために1回目で打ち切られ、女子は高梨沙羅(21=クラレ)が135・5メートルの139・4点で優勝し、6連覇を飾った。伊藤有希(23=土屋ホーム)が135メートルの138・5点で2位だった。男子は小林陵侑(20=土屋ホーム)が132・5メートルの136・5点で初優勝。葛西紀明(45=土屋ホーム)は3位だった。

 優勝を決めた1本の後にこそ高梨らしさと収穫はあった。強風、雨、あられによって進行は滞り、女子1回目の後の男子も途切れ途切れに進んだ。2回目がいつ始まるのか見通せないまま「スイッチをオンにしたり、オフにしたり。切り替えを経験できた」。体を休めつつも鈍らないように「神経的な部分を動かした」と静かに体を動かし、「朝ごはんから時間が空いてしまうので」と母・千景さんが用意してくれたじゃことこんぶのおにぎりを頬張った。

 そのおにぎりも「のりがあると消化に時間がかかる。のりつきは試合後」という念の入れよう。試合が打ち切りとなって結局おにぎりパワーの出番はなかったものの、全てを周到に準備する高梨の取り組みが随所に見られた。

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2017年11月5日のニュース