沙羅 逆転で2大会ぶり優勝、K点越え2本に「運が良かった」

[ 2017年11月4日 05:30 ]

全日本ジャンプ表彰式で笑顔の優勝した高梨沙羅(中央)、2位の伊藤有希(左)、3位の勢藤優花
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 ノルディックスキーの全日本選手権ジャンプ・ノーマルヒルは3日、札幌市宮の森ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS100メートル)で行われ、女子は高梨沙羅(21=クラレ)が94メートル、93・5メートルの合計234・5点で2大会ぶりに優勝した。伊藤有希(23=土屋ホーム)は1回目に最長不倒の97・5メートルを飛んだが、2回目は83メートルにとどまり、217・4点で2位だった。男子は小林潤志郎(26=雪印メグミルク)が98メートル、97・5メートルの252・0点で初制覇。弟の陵侑(20=土屋ホーム)が2位に続いた。8度目の五輪を狙う45歳の葛西紀明(土屋ホーム)は6位だった。

 冬仕様の氷の助走路で女王・高梨がK点(90メートル)越えを2本そろえ、1回目の2位から逆転Vを飾った。最後に飛んだ1回目首位の伊藤が風の影響で10分近くもスタートゲートで待たされて失速。高梨は「運が良かった」と、申し訳なさそうに伊藤とハイタッチを交わした。

 それでも踏み切った後、空中で上体がやや浮き上がってしまうという最近の課題を修正し、「同じ失敗を繰り返さずに勢いづけて飛べた。ここ(札幌)に入った中でも、いいジャンプだった。現時点でできる限りのことはやった」と笑みを浮かべた。W杯前、最後となる国内3連戦の初戦で勝利。「コンディションを整え、反省を生かし、次につなげたい」と前を向いた。

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2017年11月4日のニュース