奈紗 米ツアー初の首位発進、終盤猛スパート「今日は90点」

[ 2017年11月4日 05:30 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第1日 ( 2017年11月3日    茨城県小美玉市 太平洋クラブ美野里コース=6608ヤード、パー72 )

TOTOジャパンクラシック第1日 13番、ギャラリーに囲まれてティーショットを放つ畑岡(左はミシェル・ウィー)
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 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本ツアーも兼ねるスポニチ主催「TOTOジャパンクラシック」が開幕。大会初出場の畑岡奈紗(18=森ビル)が66をマークし、首位発進した。今季開幕から米国を主戦場にしてきた畑岡にとって、米ツアーで首位に立つのは自身初。今季3勝目&米ツアー初優勝を射程圏に捉えた。

 約2カ月ぶりとなる米ツアーの舞台で、畑岡が存在感を示した。本大会は初出場ながら、同組でメジャー覇者のミシェル・ウィー(28=米国)、アリヤ・ジュタヌガーン(21=タイ)を圧倒する6バーディー、ボギーなしの66と好スコアをマーク。「今日は90点。よかったです!」と満面の笑みを浮かべた。

 この日はパーオン率94・44%とショットがさえた。前半に2つ伸ばして後半へ。14番(パー4)では残り139ヤードからの第2打を3メートルに付け、小俣裕次朗キャディー(42)から「そろそろ入れろよ」とハッパを掛けられた。畑岡は「怒られるのがイヤだったから」とおどけたが、効果はてきめんだった。バーディーを奪うと、続く15番で5メートル、16番では13メートルのロングパットをねじ込んで観客を沸かせた。さらに、17番(パー5)では15ヤードからの第3打を58度のウエッジで1メートルに寄せて圧巻の4連続バーディー。スコアボードの最上位に立った。

 関係者を通じて知り合った小俣キャディーとは、8月のCATレディースからコンビを組み今大会が7戦目。畑岡は「いつも気持ちを盛り上げてくれる心強い存在」と信頼を寄せており、過去6戦で優勝2回、2位2回と相性は抜群だ。小俣氏はレッスンプロとしても活動しており、米ツアーでの成績低迷からショットの不調に陥っていた畑岡に「もっと大きなスイングを意識してみては」と助言を送るなど最前線で畑岡を支え続けている。

 畑岡にとっては米ツアー19戦目で初の首位。優勝の場合は米ツアー2年間のシード権確保と夢は膨らむが「まだ初日。あまり意識はしていない」と平静を保った。米国では予選落ちを繰り返し、父の仁一さん(52)が「6〜8月はもう駄目かと思うほど落ち込んでいた」と言うほど苦しんだが、日本に戻って復調。改めて挑む国際舞台で「去年の優勝スコアは13アンダー。目標は15アンダー」と鼻息は荒い。11年の上田桃子以来、6年ぶりの日本人制覇に向け、大きな一歩を踏み出した。

 《歴代2位タイ、首位7人》第1ラウンドは首位に7人が並んだ。首位の人数のツアー最多記録は91年東海クラシック雪印レディース第1ラウンドの8人。7人は87年熊本中央レディース第1ラウンド、89年東都自動車レディース第1ラウンド、15年NOBUTA GROUPマスターズGCレディース第2ラウンドと並ぶ歴代2位の記録となる。

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