稀勢の里 完全復活へ大関・高安と三番稽古で9戦全勝

[ 2017年11月1日 16:29 ]

 大相撲の横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)が1日、福岡県大野城市の田子ノ浦部屋での稽古で強烈な左おっつけを見せた。福岡入り後の稽古始めとなった前日に続いて大関・高安(27)と三番稽古を行い、9戦全勝。春場所で左上腕などを痛めてから左からの攻めが鳴りを潜めていたが、3番目の相撲では左おっつけで高安の体を横向きにした。最後の相撲も左おっつけから押し出した。

 稽古を見学していたリオデジャネイロ五輪の柔道女子70キロ級金メダリストの田知本遥(27=綜合警備保障)の前で、迫力十分の相撲を披露。完全復活を思わせる取り口に、3場所連続休場中の稀勢の里も「いいんじゃないか」と手応えを感じている。高安は「左のおっつけが強かった。歯が立たなかった」と話した。

 弟弟子の高安と稽古することで、自身の調子が確かめられる。名古屋場所の前の稽古では負け越すこともあったが、この2日間では20戦19勝。この日は張り手を食らう場面もあったが「ありがたい。(張り手を)やってくるのはあいつくらいしかいない。非常に満足している」という。左おっつけを意識していたのかと問われると「気のせい」とはぐらかしたが、互いに全力を出し切る稽古ができているだけに「気持ちよく過ごしている」と充実感を漂わせていた。

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2017年11月1日のニュース