宇野 横幅狭いリンク、気になるもOK「アイスショーで経験」

[ 2017年10月28日 05:30 ]

スケートカナダ公式練習 手袋を口で外す宇野(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 フィギュアスケートのグランプリシリーズ第2戦スケートカナダ(レジャイナ)に出場する男子の宇野昌磨(19=トヨタ自動車)ら日本勢4人がショートプログラム(SP)前日の26日、会場で公式練習に臨んだ。今大会は、フィギュアスケートの国際規格より狭いアイスホッケー仕様のリンクで開催。男子のホープは、過去に苦い記憶がある舞台で活躍を誓った。

 敵は会場にありだ。カナダのご当地スポーツ、アイスホッケーのリンクが今大会の舞台。フィギュアスケートの国際規格「縦60メートル横30メートル」より横幅が狭い「61メートル×26メートル」のリンクが、スケーターの注意をかき立てるところ。だが、宇野は問題なしを強調した。

 「アイスショーで(このサイズを)滑ってきたので、あまり怖くはない。はみ出したことがないので、大丈夫だと思います」

 20日に日本を発ち、早くに現地入りした効果が出ている。NHLのジュニアリーグ「WHL」のレジャイナ・パッツの本拠地である会場の近くのリンクで連日調整。ホッケー仕様と同サイズの場所を、マネジャーが手配していた。そのためか、公式練習で初めて滑ったこの日、「(練習していたところより)こちらの方が広く感じる」と、フェンスの圧迫を感じなかった。

 「ボストンもホッケーリンクでしたね。北米ではよくあること」と口にしたのは、日本スケート連盟の小林芳子強化部長。16年世界選手権は氷上の格闘技が盛んな米国での開催だった。通常より狭いリンクが影響したか、宇野は7位に沈んでいた。現在の強気な言葉から、苦い思い出は払拭したと見ていい。

 「リンクのサイズが気になり始めたのは最近。4回転の助走が長く必要だったり、スピードが速くなったことで壁にぶつかりやすくなったと思うけど、アイスショーで経験して大丈夫と思います」

 この発言をした後の午後の練習では、ステップ後にフェンスと接触して苦笑いする場面があった。ジャンプの出来にも波があったとはいえ、ショートプログラム前日に“距離感”を経験したことはプラス材料。「(GP)ファイナルに出られる、つながる順位でいたい」。18年平昌五輪メダル取りへの最初の壁を難なく突破する。

続きを表示

2017年10月28日のニュース