美帆 国内最高で女子1500連覇、平昌へ好発進 終始攻め抜く

[ 2017年10月21日 05:30 ]

スピードスケート 全日本距離別選手権第1日 ( 2017年10月20日    長野市・エムウエーブ )

全日本距離別女子1500メートル 1分55秒44の国内最高記録で優勝した高木美
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 女子1500メートルは高木美帆(23=日体大助手)が1分55秒44で2連覇を飾った。自身が2月にマークした1分56秒07の国内最高記録を今季開幕戦で更新。18年平昌五輪に向けて上々の滑り出しを見せた。短距離エースの小平奈緒(31=相沢病院)が1分57秒87で2位に入った。

 ぶっちぎりのタイムに何度もガッツポーズした。高木美は2月に出した国内最高記録をさらに0秒63短縮。2位に2秒以上の差をつけて圧勝し、「しっかりと前半から行けた。例年だとタイムや優勝を獲りにいくのに守りに入っていたが、そこをしっかり超えられた」と納得の表情。終始攻め抜いた結果に表情が緩んだ。

 最初の300メートルは小平に次ぐ25秒59の2位で通過。前半で同走の佐藤を引き離した。「いつも同走者を追いかけて出していたラップが、一人でも出せるようになってきた」。展開が変わっても力が出せる。トレーニングの成果も表れ、「一歩の押す力が上がってスピードが出せるようになった」と胸を張った。

 五輪シーズン初戦を迎えたこの日の朝。「去年のタイムを超えられるかな」と不安がよぎったという。そこから、ナーバスになった自分を冷静に見つめ、不安を一掃した。昨年のこの大会は当時国内最高の1分56秒25で優勝。今年2月に1分56秒07で記録を更新し、充実の時を過ごしてきた。過酷なトレーニングも思い出し「取り組んできたことが簡単に崩れるはずがない」と自分を信じてリンクに立った。

 来月から平昌五輪の出場権を懸けたW杯が始まる。さらに高いステージを見据え、「海外選手がどこまで伸びてきているかフタを開けてみないと分からない。まだまだ過信できるレベルでもない。まだ合格点にほど遠い」と口元を引き締めた。

 ▽スピードスケート平昌五輪への道 今大会の結果で平昌五輪の出場枠が懸かるW杯前半4戦(11〜12月)の代表を選考。日本スケート連盟はW杯で好成績を残した一部の選手を五輪代表に選び、残りは12月27〜30日の代表選考会で決める。

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