【内藤雄士の目】苦しんでも勝った勇太 総合力の高さ示した

[ 2017年10月16日 07:50 ]

男子ゴルフツアー 日本オープン最終日 ( 2017年10月15日    岐阜県関市 岐阜関カントリー倶楽部東コース=7180ヤード、パー70 )

18番、バーディーパットの行方をガッツッポーズの準備をして見つめる池田勇太
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 苦しんで勝ったからこそ池田の強さが際立った。2発もOBを打つなど調子は良くなかった。しかし調子と関係なく難しいセッティングのコースでスコアをまとめて勝ち切る総合力の高さを示した。

 印象に残ったのが18番の第2打。左の難しいピンを狙わずグリーン中央に打った。2パットのパーを想定したマネジメントだ。ただそういう攻め方は頭では分かっていても勝負師のさがとして体が反応してピンを狙ってしまうものだ。あの場面できちんとグリーン中央に打てるのがツアーで数多く勝てる選手なのだと思う。

 金谷は体が大きくないのに飛距離が出るし、アイアンも小技もうまい。以前は個性的なスイングだったが、体幹が強くなり、再現性、安定感が増した。

 そして特筆すべきは状況判断の高さ。18番の第2打はバンカーの縁の難しい状況からグリーン左のラフに入れた。ピンを狙ってグリーンに落ちていたら奥のラフまで転がってボギーの可能性が高かった。あえてラフに着弾させてチップインバーディーの可能性を残したところにクレバーさを感じた。 (ツアープロコーチ)

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2017年10月16日のニュース