内村帰国 個人総合継続へ「前よりも強くなって戻ってくる」

[ 2017年10月10日 18:38 ]

会見中に笑顔を見せる内村(左)と白井
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 カナダ・モントリオールでの世界選手権を終えた体操男子日本代表が10日、成田空港着の航空機で帰国した。予選途中で左足首を負傷して棄権し、個人総合7連覇を逃した内村航平(28=リンガーハット)は、痛めた左足を少し気にするように歩く姿を見せた。空港内で行われた会見では「演技では失敗していない。ケガで(続行)できなかった。どこにもぶつけようのないモヤモヤがあった」と心境を吐露した。

 内村の無念の分まで、ホテルで同部屋だった白井健三(21=日体大)が個人総合で銅メダルを獲得。種目別でも2つの金メダルと大活躍を見せた。頼もしい後輩の活躍には「同じ部屋でメダルを3つも取ってきた。正直うらやましいなと思った」とアスリートとしてジェラシーをちらりとのぞかせた。「健三がどう思っているか分からないが、2種目で世界チャンピオンになるより、個人総合で世界チャンピオン1つの方が凄い存在だと感じてるんじゃないか」と語り、「種目別6種目を全て取っても、個人総合1個には勝てない。それぐらい価値があると思っている」と最強のオールラウンダーの矜持を示した。

 20年東京五輪に向け、リオ五輪後には種目別への転向を示唆し、今大会でも「今までと違う形でやってもいいかもしれない」と迷いを見せていた内村。しかし、この日は「もう一度体操を極めるためにいろいろなことを考え直していく。前よりも強くなって戻ってきたい」と個人総合での王座返り咲きだけを見据えていた。

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2017年10月10日のニュース