ショートトラック男子 W杯6季ぶり表彰台!平昌切符へ前進

[ 2017年10月3日 05:30 ]

スピードスケート・ショートトラックW杯第1戦最終日 ( 2017年10月1日    ハンガリー・ブダペスト )

男子5000メートルリレーで銅メダルを獲得した日本の(左から)坂爪、渡辺啓、吉永、横山
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 男子5000メートルリレー決勝で坂爪亮介(27=タカショー)渡辺啓太(25=阪南大職)横山大希(23=トヨタ自動車)吉永一貴(18=愛知・名古屋経大市邨高)の日本が銅メダルを獲得した。W杯の同種目では11年12月の名古屋大会以来6季ぶりの表彰台で、3大会ぶりの五輪出場に一歩前進した。カナダが優勝し、中国が2位。女子3000メートルリレー決勝では日本は4位だった。W杯の第1〜4戦が各国・地域の平昌(ピョンチャン)冬季五輪出場枠争いの対象となる。

 平昌への道を切り開く表彰台だった。五輪出場枠を懸けたW杯初戦で銅メダル。エースの坂爪は「うれしい」と喜び、渡辺啓は「初戦で3番手を取れたのは物凄く大きい」と声を弾ませた。

 4チームで争った決勝は強豪韓国がレース中盤に転倒。一時は中国との先頭争いを演じた。カナダにかわされはしたがメダルは確保し、日本スケート連盟の川崎努強化部長は「(転倒は)だんご状態でいたからこそ起きた。4番手に落ちたときに離れず、前にプレッシャーをかけながらやれた」と粘りの滑りを称えた。

 今年3月の世界選手権3000メートルリレーで銅の女子に対し、男子は「世界で7〜13番目」と関係者は冷静に見ていた。負の流れを変えるべく、個人が動いた。渡辺啓は「全てを変えよう」と、昨季終了後に「自腹で」渡韓。通年リンクが多い王国の技術を体感し、「左足を使う意識が変わった」と再浮上にこぎ着けた。坂爪、吉永も韓国で腕を磨き勝負のシーズンに突入した。

 4位の女子3000メートルリレーと合わせ、日本勢は開幕戦で上々の滑り出しを見せた。男子は3大会ぶりの五輪出場へ残り3戦。坂爪は「ミスさえなければ(五輪に)行ける。次もいい流れを継続したい」と銅メダルに大きな自信をつけた。

 ▽平昌五輪への道 男女ともに今大会を含めたW杯4戦の成績で、リレーも個人種目も出場枠が決まる。リレーは総合8位以内の国と地域に出場権が与えられる。リレーで出場権を得れば、男女各5人の代表を五輪に送り込めるため是が非でも権利が欲しいところ。個人種目のみだと最大でも3人。9月の全日本距離別選手権とW杯派遣選考競技会、12月の全日本選手権の3大会の成績などで、出場枠に応じて代表選手を決める。

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