【記者の目】秋場所 非常事態とはいえ11勝4敗でVは低レベル

[ 2017年9月25日 09:56 ]

大相撲秋場所千秋楽 ( 2017年9月24日    両国国技館 )

優勝力士インタビューを宇受ける日馬富士
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 99年ぶりに3横綱2大関が休場する非常事態で、最後は一人横綱が締めたが、低レベルの優勝争いという感は否めない。11勝での優勝は15日制が定着した1949年夏場所以降で3度目。上位陣に安定感がなく、敗れた取組はあっけなさが目についた。

 九州場所は白鵬、稀勢の里、鶴竜の復帰が期待されるが、39度の優勝を誇る白鵬ですら、この7場所で3度休場するなど不安を抱えている。稀勢の里、鶴竜は3場所連続休場で、どこまで本調子に戻せるかは不明。来場所以降も優勝ラインが下がる可能性を秘めている。

 そんな中、21歳の貴景勝、阿武咲、23歳の朝乃山が三賞を受賞した。この3人は巡業で積極的に稽古を積んでおり、「稽古はウソをつかない」という言葉が実証された格好だ。その一方で、4横綱は巡業での稽古不足が目立つ。この5年間で横綱・大関以外の優勝は15年夏場所の関脇・照ノ富士だけだが、今場所の土俵を見る限り、関脇以下にも優勝のチャンスが出てきそうな様相だ。(相撲担当・佐藤 博之)

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2017年9月25日のニュース