有村“第二の故郷”で2位発進、好スコア生んだ“藍イズム”

[ 2017年9月23日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第1日 ( 2017年9月22日    宮城県利府町 利府ゴルフ倶楽部=6551ヤード、パー72 )

ミヤギテレビ杯第1日 2番、ティーショットを放ち笑顔の有村
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 涙の優勝から8年。09年覇者の有村智恵(29=日本HP)が“第二の故郷”で1イーグル、5バーディー、4ボギーの69で回り、1打差2位と好発進した。同じく2位には7月のプロテストに合格したルーキー・新垣比菜(18=フリー)が並んだ。68で回った飯島茜(34=サーフビバレッジ)が4アンダーで単独首位に立った。

 特別な大会への思いをプレーで示した。今季まだ1桁順位のない有村が2位発進。「守るところと攻めるところを見極めた。粘り強くやれたことが、最後のご褒美につながった」と目を細めた。

 出だしの3ホールで3連続バーディーを奪うも中盤に失速。「ティーショットが右にこすれて飛距離が出なくなった」とボギーを重ねた。しかし「“赤字”(アンダーパー)で終えたい」と踏ん張り、17番では、残り131ヤードからの第2打をPWで放ちイーグル。最終18番でもラフからの第3打を“OK”の位置まで寄せて、バーディーで締めた。

 熊本出身ながら宮城・東北高へ進学した有村は、高1だった03年の今大会で2学年先輩にあたる宮里藍さんの史上最年少優勝(当時)をロープ越しに見つめた。09年には自身も優勝。しかしずっと背中を追ってきた宮里さんは先週、現役を引退した。複雑な思いを抱える中、「特別な思いがある」という大会を快調に滑り出した。

 好スコアを生んだ要因は“藍イズム”だ。引退試合をテレビで観戦し、「高まる気持ちの中でも一打一打に集中しているのが“宮里藍のゴルフ”。今できることは一打一打にベストを尽くすこと。そのことを教わった」と偉大な先輩に感謝した。

 週末を迎え、コースには大ギャラリーの来場が予想される。11年の東日本大震災以降、小学校などへの慰問活動を続けているが「ここ数年、いいプレーを見せられていない。そろそろ格好良いところを見せないと、私の話を聞いてもらえなくなっちゃう」と笑い、第二の故郷での復活Vに照準を合わせていた。

 ▽03年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン アマチュアの東北高3年・宮里藍が5アンダーでツアー初優勝。当時同高1年だった有村は会場のロープ越しに、原江里菜らと応援。「絶対に(自分も)勝ちたい」と先輩の優勝に刺激を受けた。

 ▽09年同 首位から出た有村は最終日2バーディー、1ボギーの71で回り、通算10アンダーで優勝。年間獲得賞金1億円と生涯獲得賞金2億円を突破し、いずれも史上4番目の年少記録を打ち立てた。

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2017年9月23日のニュース