元NFLペイトリオッツの故ヘルナンデス氏、CTEだったことが判明 問われるリーグ側の責任

[ 2017年9月22日 13:30 ]

CTE(慢性外傷性脳症)が確認された故ヘルナンデス氏 (AP)
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 元NFLペイトリオッツの主力タイトエンド(TE)で、殺人罪で服役中に自殺した故アーロン・ヘルナンデス氏(享年27)の脳に重大な病変があったことが明らかになった。

 「NFLがその事実を隠し続けてきた」と社会問題にもなった慢性外傷性脳症(CTE)のステージ3(最も重いのは4)だったことが判明したもので、故人の弁護士はNFLとペイトリオッツを相手取って民事訴訟を起こすことを表明した。

 検査はボストン大にあるCTEセンターで行われ、同センターの所長を務めるアン・マキー医師がステージ3だったとことを発表。暴力的になったり「うつ」を引き起こす状態で、AP通信の取材に答えたホセ・バエズ弁護士は「彼の年齢でここまでひどかった症例はない、と言われた」と語っている。

 認知症などを引き起こすCTEは解剖によってのみ確認できるが、最近の研究では死亡後に脳を検査したNFLの元111選手のうち、110人までが発症。ヘルナンデスは友人を殺害したとして起訴されたあとも精神状態が不安定で、今年4月に刑務所で自殺。その原因がCTEだったとすればNFL側の責任は重大で、今後の裁判は全米の注目を集めることになるだろう。

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2017年9月22日のニュース