池江璃花子 50M自由で日本新記録「呼吸したら絶対出ないと思って最後まで粘りました」

[ 2017年9月16日 19:41 ]

少年女子A50メートル自由形を24秒33の日本新で優勝し、歓声に応える池江璃花子
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 競泳のえひめ国体が16日、松山市内で行われ、池江璃花子(17=ルネサンス亀戸)が少年A女子50メートル自由形で24秒33の日本新記録をマークした。自身が2月に出した日本記録を0秒15短縮して優勝。「目標以上の結果が出て本当に良かった」と笑顔を見せた。

 国体は中3で24秒99の中学新記録をマークして以来、3年連続で記録を更新している。仲間の声援が力になる相性のいい大会だが、今年は台風18号の影響により屋外プールは雨風にさらされた。池江も「台風が近づいていて、今までで一番ぐらい環境に不安があった」と口にするほどの悪条件。気温23度という数字以上に選手が身震いするほど体感温度は低かった。

 そんな中、池江はただ1人ベンチコートを着て入場し、意識の高さを見せる。「スタート台に立った時、ちょっと向かい風かなと感じたけど、それも気にせず全力尽くしてやれた」。寒さ対策と悪条件を言い訳にしない集中力。さらに、「呼吸したら(日本新記録が)絶対出ないと思って最後まで(無呼吸で)粘りました」という記録へのどん欲さが好結果をもたらした。

 才能を開花させた中3から3年が経過。15年は初めて世界選手権に出場して緊張で腹痛となり、16年リオ五輪は100メートルバタフライで日本記録を連発してメダルに近づいた。今夏の世界選手権では期待されながら表彰台を逃している。貴重な経験を積みながら東京五輪へと記録を伸ばし続けている。17歳のエースは「しっかり練習を積んで、来年はメダルを獲得する年にしたい」と新たな挑戦に意欲を見せた。

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2017年9月16日のニュース