“憧れのレジェンド”ソレンスタムさん、藍の功績に感謝「新しい展開楽しみ」

[ 2017年9月12日 10:00 ]

宮里藍が憧れるアニカ・ソレンスタムさん
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 米女子ゴルフのメジャー最終戦エビアン選手権は14日から4日間、フランスのエビアン・リゾートGCで開催される。宮里藍(32=サントリー)にとっては現役最後の試合。スポニチでは大会を独占生中継するWOWOWとのコラボ企画で、宮里が憧れるレジェンド、アニカ・ソレンスタムさん(46=スウェーデン)にインタビュー。3回にわたって連載する。

 ――宮里プロが今季限りで引退すると聞いた時の心境は?

 「自分のことに置き換えて、おめでとうという気持ちだった。藍は長い間プレーし、日本、アジア、欧州で勝利を収めゴルフ界に貢献した。年齢も32歳になった。これまでの功績に感謝するとともに新しい展開を楽しみにしたい気持ちになった。彼女に“ゴルフを離れるの?”と聞いたら“恐らくそのつもりはないわ”と答えてくれた。コーチ、テレビ解説などどんな活躍をするか楽しみにしている。人生で新しいことを始める時期は楽しい。私は引退してから楽しい日々を過ごしている。彼女にも同じような体験をしてほしい」

 ――ご自身も世界のトップで活躍して38歳で引退した。気持ちが分かるのでは?

 「もちろん。責任やプレッシャーの中で毎週優勝争いをするのはとても大変。自分が思ったような成績が残せなかったら“アニカは一体どうしたんだ?”と言われるかもしれないと考える。しかしスポーツも人生と同じように山があれば谷もある。藍にはこれまで素晴らしい実績を残し日本の代表として戦ってきたことを誇りに感じてほしい。そのことに疲れを感じてその役目を誰かに託したいと思うことは自然なこと。私は引退を決意した時、自分の決断に誇りを持っていた。藍にもそう考えてもらいたい」

 ――一緒にプレーして印象に残ることは?

 「幸運にも藍とは米国、日本で何度かプレーすることができた。私はキャリアの最終章に入っていて、藍はスターダムに駆け上がっていく状況だったが、楽しい思い出しかない。ミズノクラシックでプレーした時にはもの凄い数のギャラリーが付いていた。多くのカメラマンにも礼儀正しく、集中してプレーしていた。大きなプレッシャーがあったと思うが、自分のスタイルでうまくコントロールしていた。米ツアーに来てからも変わらず優しい性格で熱心に練習していた。私にとってライバルの一人だった」

 ――引退後はどんな人生を歩んでほしい?

 「何よりも人生を楽しんでほしい。家族や友人との時間を大切にしてほしい。プロゴルファーは24時間365日ゴルフに全てをささげる。だから引退したら一般の人のように誕生日パーティーに行ったり祝日を祝ったりすることを楽しんでほしい。彼女が家族を持つことを考えているなら、それは素晴らしいと思う。自分にとっても子供を授かるということは大きなことだった。ゴルフではグランドスラムを達成したが、子供を授かったことが人生のグランドスラムだと思っている」

 ◆アニカ・ソレンスタム 1970年10月9日、スウェーデン・ストックホルム生まれの46歳。米アリゾナ大卒。93年プロ転向。米ツアー72勝(メジャー10勝)で8度賞金女王に輝いた。元世界ランキング1位。日本ツアー8勝。08年引退。1メートル68。

 《宮里藍の専用カメラも》エビアン選手権を独占生中継するWOWOWでは宮里藍専用カメラを投入し、加入者限定の無料番組配信サービス「WOWOWメンバーズオンデマンド」で映像をライブ配信。通常放送でも宮里のプレーをたっぷり放送する。中継にはソレンスタムさんも生出演する。また、12日から宮里の米ツアー優勝大会全9試合を放送する。

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