【玉ノ井親方・視点】日馬 入念な体づくりで立ち合いも緊張も克服

[ 2017年9月11日 08:50 ]

大相撲秋場所初日   ○日馬富士―栃煌山● ( 2017年9月10日    両国国技館 )

<秋場所初日>栃煌山を上手投げで破る日馬富士(左)
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 日馬富士は取組前から表情が硬く、緊張感が感じられた。初めての一人横綱。他の力士を引っ張っていかなければという責任感に加え、自分の相撲を取り切らないと、という重圧もあったと思う。そうした中で迎えた栃煌山戦だったが、内容は全く危なげなかった。もろ差しになられないように、左上手を深く取って、横から崩すような投げがタイミングよく決まった。まわしさえ取れれば、やはり力は横綱が上。そのことを改めて見せつけた一番だった。

 巡業や稽古総見では体づくりを誰よりもしっかりやっている印象を受けた。横綱の場合、癖というか、立ち合いで上体が上がってしまうケースが時々ある。そうなると、中に入られて相手の形に持ち込まれてしまう。そこを注意して、低く当たって中に入るような稽古を場所前によくやっていた。ただ、いつもそうだけど問題は前半戦。そこで取りこぼさずに中盤戦に入っていければ、体もどんどん動くようになるし、集中力も高まっていくはずだ。 (元大関・栃東)

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